対象とする患者さんや高齢者の嚥下機能に改善が見られた場合は、嚥下がより困難な物性をもつ食事にレベルアップします。
その際の基準は、提供している食事の7割以上を30分以内に喫食できる状態が3回以上続くこと。実際の運用にあたっては、1回の食事の中に1品のみ1段階レベルが高い食品を入れるなどの工夫を行いながら、徐々に上げていくのが賢明な方法です。(図3-6参照)
また、レベルを上げる際には、発熱の有無、呼吸状態、呼吸音、胸部写真、喀痰量、咳などの全身状態をしっかりと観察することが必要です。
図3-6 段階的摂食訓練の基準(食事レベルアップの基準とチェックポイント)