2.キザミ操作における菌の移行について

検査食品

 だし巻き卵100g(卵2個、だし汁10ml、砂糖10g、サラダ油1g)

検査方法

 まな板(10cm×10cm)に大腸菌検索を塗布し、一般食(通常カット)とキザミ食による菌の汚染率を比較した。

一般食

豆腐入り肉団子の煮物 汚染状態

キザミ食

ほうれん草の磯和え 汚染状態

使用培地

●標準寒天培地

結果及び考察

  1回目 2回目 3回目
一般食 5.7×10CFU 3.1×104CFU 1.6×106CFU
キザミ食 2.6×102CFU 9.4×104CFU 5.2×106CFU
キザミ食/一般食 4.56倍 3.03倍 3.25倍

 まな板(10cm×10cm)に大腸菌を塗布し、その上で通常カット操作とキザミ操作を行い、大腸菌による汚染率を比較した。実験は塗布菌数を変えて3回行った。1回目は一般食よりキザミ食の方が4.56倍、菌の汚染率が高かった。2回目は3.03倍、3回目は3.25倍であり、全てキザミ食の汚染率が高い結果であった。これらの結果から一般食よりキザミ食の方が平均3.6倍ほど、菌の付着が起こりやすいことが解った。キザミ操作を行う場合はまな板や包丁など使用する器具の衛生面について特に注意し、殺菌・滅菌したものを使用することが必要である。