世界中で感染症を引き起こし、人々を恐怖に陥れている「新型コロナウイルス」とは、いったどのようなものなのでしょうか。このウイルスに対して、私たちはどのようにして身を守ることができるのでしょうか。まず、一般的に免疫力をアップする方法として、「早寝早起き」、「適切な睡眠」がとても大切です。できるだけ22時までには就寝することをおすすめします。その上で、食事と栄養の観点から、有効な対策はないのか私なりの見解を皆さまにお伝えしたいと思います。ウイルスという目に見えない敵に対し、少しでも有効な対策を見出し、この危機を乗り越えて生き延びましょう。
はじめに、「新型コロナウイルス」に関する第一報は、医学雑誌『The Lancet』の1月24日版「人から人への感染を示す2019年の新規コロナウイルスに関連する家族性肺炎クラスター:家族クラスターの研究」によって世界に発信されました。この記事によると、武漢の病院にお見舞いに行った6人家族のうち、5人が発熱。行かなかった1人も数日後に感染が判明。気道のうち声帯よりも抹消側の部分である下気道(肺)にウイルスが感染し、下痢症状とリンパ球・血小板・抗炎症マーカーCRP及び乳酸脱水素酵素の減少が確認されたとのことでした。感染者の肺のCT画像では「すりガラス状」の陰影が見られ、人から人への無症状感染を引き起こすことが特徴とされています。また、変異(ミュータンス)が早く、武漢ではL型が、日本ではS型が多く見られています。その後、新型コロナウイルスにHIV部位が3箇所見つかり、人の免疫力を激しく損傷させる特性を持ちながら、SARSウイルスのように致死率が11%と非常に高いことがわかっています。
まだ未知の部分も多いウイルスですが、上記のような特徴を持つことを踏まえて、いかに食事と栄養で防御していくかについて、私の見解を以下に述べたいと思います。
基本は、タンパク質を1食あたり30gほど摂り、酸化ストレスに対して抗酸化物質のバランスをとることが重要なポイントです。これをオーケストラに例えると、Nrf2(
ナーフツー)が指揮者でありキーパーソンです。緑茶や藻類などは、ウイルスのエンペローブに結合してウイルスの活性化を抑制します。
それでは、食材別に見ていきたいと思います。
通常飲んでいる緑茶の約10分の1の濃度で有効です。三井農林株式会社は世界に先駆けて研究を進めてきました。「カテキン粉末緑茶」は、2リットルの水に1包(3.8g)を溶かすと良いでしょう。やまと興業株式会社の「べにふうき茶」なども使いやすくおすすめします。紅茶に含有されているテアフラビンも強い抗酸化力を持ち抗ウイルスに有効です。
PPRSVに対し、ターメリック(クルクミン)は細胞融合によってウイルスの働きを阻害すると考えられます。阻害濃度は、10〜15μmol.です。
インフルエンザウイルス・肺炎菌など13種の豚呼吸器感染に対して有効性が確認されています。
VDは、日光により皮膚で合成されて体内に供給されますが、食事で摂取しようとする場合、日本人がよく食べる魚類やキノコ類に多く含まれています。また、サプリメントで手軽に摂取する方法もおすすめです。その場合は1日当たり5000IUを目安に摂取すると良いでしょう。
高齢者施設のように日光に当たることが少ない環境にいらっしゃる方々は、VDが低下する傾向が見られますので、比較的安価に入手できるサプリメントを活用するのも有効だと思います。
⇒ビタミンD3:5000IU/日、
我々は、大変な試練に見舞われていますが、新型コロナウイルスに負けず頑張って共に明るい未来を切り開いていきましょう。