平成30年度「嚥下食・介護食セミナー(in東京)」を
株式会社エフ・エム・アイ東京本社 テストキッチンで開催しました。
「嚥下食ドットコム」と「一般社団法人日本医療福祉セントラルキッチン協会」の共催による「嚥下食・介護食セミナーin東京」を東京都港区の「株式会社エフ・エム・アイ東京本社 テストキッチン」で開催しました。セミナーは、“安全でおいしい嚥下食・介護食づくりのツボとコツ”をタイトルに半日間のカリキュラムで構成。都合により当日欠席された方を除く、51名の皆さまに参加いただきました。
セミナーは、定刻の13時30分にスタート。主催者の挨拶と事務局からのオリエンテーションを経て、13時35分から金谷栄養研究所 所長の金谷節子氏による基調講演が行われました。金谷氏は、「嚥下食・介護食づくりで今求められること」をテーマに、人手不足などの厳しい条件下で、個々の摂食・嚥下困難者に毎日適切で美味しい嚥下食を提供するために必要な基礎知識や最新の学術研究成果、トレンド情報などをデータや写真を示しながら具体的に紹介くださいました。受講者の皆さまは、最新の情報やノウハウがぎっしりと詰まった密度の濃いお話しに、一言も聞き漏らすまいと熱心に耳を傾けていらっしゃいました。
14時5分からの協賛企業商品紹介を挟んで、14時15分からのは、「嚥下食ピラミッド・嚥下調整食2013の物性基準の理解」をテーマに、嚥下のメカニズムや各基準について比較・解説しながら、金谷先生が作ってこられたお茶ゼリーやメーカーの既製品を実際に食べ比べることで、基準レベルごとの物性の違いを体験・理解していただきました。その後14時40分からは、残り2社の協賛企業の商品を紹介いただきました。
セミナー開始
金谷 節子氏
講演風景
約15分の休憩を挟んで15時5分からは、「第5回 嚥下食メニューコンテスト2017」で部門大賞を受賞された松林ケアセンターの管理栄養士 宮城島宏氏による「嚥下食づくりへの取り組みと調理のポイント」をテーマとする調理紹介と講演を行いました。宮城島氏は、前半に「おでん」「きなこおはぎ」「ミルク抹茶寒天」の3品の調理工程をPPTと実演を組み合わせて紹介。紹介したメニューは試食として受講者の皆さまに召し上がっていただきましたが、クリスマスをモチーフにした楽しさ溢れる美しい仕上げに歓声を挙げられていました。後半は、嚥下食調理を実践する上で不可欠なヒト・モノ・スキルの3条件について、自ら取り組んで来られた経験に基づいて、分かりやすくかみ砕いて解説してくださいました。途中、一部の調理を金谷先生と一緒に行ったり、クイズを出題したりと、会場全体を巻き込みながらリラックスした雰囲気でセミナーは進行。受講者の皆さまは、講師のユーモア溢れるお話しに引きつけられ、時折笑い声を上げながら楽しそうに聴講していらっしゃる姿が印象的でした。
調理紹介
宮城島 宏氏
講演風景
セミナーの最後には、質疑応答と主催者からの締めの挨拶が行われ、全てのカリキュラムが終了となりました。
受講者の皆様に協力いただいたアンケートには、「嚥下ピラミッドの分類を実際に食べてみることができて良かった」、「嚥下食のイメージが変わるようなメニューで驚きました」、「基本的なことと実践の調理方法と、明日からでも現場で活かせる内容で良かった」など、喜びと感激の声が多数寄せられました。
3品の試食
協賛社展示風景
協賛社展示風景
最後に、ご協力いただいた講師の方々やご協賛社をはじめとする関係者の皆さまに心から感謝申し上げます。
■開催概要
嚥下食・介護食セミナーin東京
「安全でおいしい嚥下食・介護食づくりのツボとコツ」
- 日時:平成30年11月15日(木) 13:30~16:30
- 会場:株式会社エフ・エム・アイ東京本社 テストキッチン(〒106-0041 東京都港区麻布台1-11-9)